世界観を知る
Overwatchのストーリー時系列|5つの時代と現在地を一枚で理解する
オムニック・クライシスから新生タロンまでを5つの時代に整理。各時代の原因、転換、現在へ残った問題を一枚の年表からたどれます。

Overwatchの物語は、ヒーロー個人の過去だけを追うと全体像を見失いやすい作品です。
オムニック・クライシス、オーバーウォッチの栄光と崩壊、ヌルセクター侵攻、新生タロンの台頭は、別々の事件ではありません。ひとつ前の時代で解決できなかった問題が、次の時代の対立を生んでいます。
そこで、公開済みの公式プロフィール、映像、コミック、Archives関連資料をもとに、現在までを5つの時代へ整理します。年号が公式に示されていない出来事も多いため、ここでは厳密な西暦ではなく、因果関係を追える相対的な順序を使います。
まず把握したい5つの時代
| 時代 | 始まりの原因 | 大きな転換 | 現在へ残った問題 |
|---|---|---|---|
| 1. オムニック・クライシス | AIアヌビスがオムニックを支配し、停止していたオムニウムが再稼働して人類への軍事作戦を開始 | 各国軍とオーバーウォッチが鎮圧 | 人間とオムニックの不信、戦争兵器の残存 |
| 2. 黄金期 | 危機後の国際協力 | 救援・研究・平和維持へ任務拡大 | 権限集中と秘密部門ブラックウォッチ |
| 3. 崩壊期 | 秘密作戦と内部対立 | ヴェネツィア事件、調査、スイス本部爆発 | 組織解体、ペトラス法、元隊員の離散 |
| 4. リコールと侵攻 | 世界各地の脅威が再拡大 | ウィンストンの招集、ヌルセクター世界侵攻 | 無許可の新生オーバーウォッチ、連れ去られたオムニック |
| 5. 新生タロンの時代 | ヴェンデッタが勢力を拡大 | タロンの同時攻撃と新たな提携 | 各組織・企業・地域勢力を巻き込む戦争 |
この5区分は公式の章立てではなく、出来事のつながりを読みやすくするためのSugardによる整理です。

第1の時代:オムニック・クライシスと英雄組織の誕生
現在の公式情報では、AIアヌビスがオムニックを掌握し、人類を滅ぼそうとしたことがオムニック・クライシスの直接原因として示されています。停止していたオムニウムも再稼働し、軍用機械を生産して世界各地へ攻撃を始めました。
ただし、アヌビスが各地のオムニウムや全オムニックをどの仕組みで制御したのかなど、技術的な全容まで説明されているわけではありません。
通常兵器だけでは対応できず、国連は各国の精鋭を集めた特殊部隊オーバーウォッチを創設しました。ガブリエル・レイエス(後のリーパー)が初代指揮官となり、ジャック・モリソン(後のソルジャー76)、アナ・アマリ、ラインハルト、トールビョーン、リャオらが参加します。
オーバーウォッチは危機を終結へ導き、モリソンが組織全体の指揮官へ選ばれました。ただし戦争が終わっても、オムニックへの恐怖、差別、休眠兵器は消えませんでした。ここで残った不信が、のちのヌルセクターを理解する土台になります。
公式に確認できること
AIアヌビスがオムニックを掌握して人類の滅亡を図り、オーバーウォッチがその危機への対抗組織として創設されたことは公式資料で確認できます。未確定なのは、アヌビスが各地のオムニウムやオムニックを制御した技術的な仕組みの全容です。
第2の時代:黄金期と、表から見えないブラックウォッチ
戦後のオーバーウォッチは、災害救助、技術研究、医療、人道支援まで活動を広げます。人々にとっては平和と進歩の象徴でした。
しかし、通常部隊では扱えない潜入や暗殺、非公認作戦を担う秘密部門ブラックウォッチも存在しました。レイエスが指揮し、キャスディ、ゲンジ、モイラらが所属します。
表の組織が信頼を集める一方、裏では監督の弱い任務が積み上がっていました。成果が出ている間は隠せても、失敗した時に誰が止め、誰が責任を取るのかが曖昧な構造です。この制度的な弱点が、次の崩壊期で一気に表面化します。
ブラックウォッチの役割と、ひとつの判断が組織全体へ与えた影響は、ブラックウォッチとヴェネツィア事件で詳しく整理しています。

第3の時代:ヴェネツィア事件から組織崩壊へ
タロンによるオーバーウォッチ施設襲撃の後、ブラックウォッチはタロン幹部アントニオ・バルタロッティの拘束任務へ向かいます。ところがレイエスは現場でアントニオを射殺しました。
秘密裏に終えるはずだった作戦は戦闘へ発展し、ブラックウォッチの存在が世界へ露見します。これは崩壊の唯一の原因ではありませんが、組織が秘密作戦を制御できていないことを公にした重要な転換点でした。
その後も無許可作戦、非倫理的な研究、内部対立への疑念が重なり、国連の調査が進みます。最後はスイス本部の爆発でモリソンとレイエスが死亡したとされ、オーバーウォッチは解体されました。ペトラス法によって、元隊員が組織の名で活動することも禁じられます。
ただし、モリソンとレイエスは生存していました。モリソンはソルジャー76として崩壊の真相を追い、レイエスはリーパーとしてタロン側へ移ります。組織の対立は、そのまま二人の個人的な対立にも残りました。

第4の時代:リコール、新生オーバーウォッチ、ヌルセクター侵攻
オーバーウォッチ解体後、タロンや武装勢力が活動を広げても、かつての隊員は散り散りでした。ウォッチポイント・ジブラルタルに残ったウィンストンは、法に反することを承知で元エージェントへ招集を送ります。
パリをヌルセクターが襲撃した時、ウィンストン、トレーサー、メイに加え、ゲンジ、ラインハルト、ブリギッテ、マーシー、エコーらが合流しました。新生オーバーウォッチは国連の正式承認を受けた旧組織の復元ではなく、目の前の危機へ対応するために再び集まったチームです。
ヌルセクターの侵攻はパリだけで終わりません。リオデジャネイロ、トロント、ヨーテボリなどへ広がり、彼らはオムニックを「サブジュゲーター」で拘束して連れ去りました。その後、艦隊は捕らえたオムニックとともに撤退し、指導者ラマットラも姿を消しています。
ヌルセクターが、抵抗組織から保護対象まで拘束し、支配下に置く侵攻軍へ変わった過程は、ヌルセクターはなぜ抵抗組織から侵攻軍へ変わったのかで掘り下げています。

現時点では未確定
ラマットラの現在地、連れ去られたオムニックの用途、ヌルセクターの残存戦力と指揮系統は、公開済み情報だけでは確定できません。
第5の時代:ヴェンデッタと新生タロン
ヌルセクター撤退後、脅威の中心へ浮上したのが新生タロンです。アントニオの娘マルツィアは、剣闘士ヴェンデッタとして名声、資金、人脈を築き、2026年にはタロンを掌握しました。
ヴィシュカー幹部ドミナは、ヴェンデッタとの企業提携によってタロン支配地域の再開発権を得ています。これは正式加入ではなく、領土と事業を交換条件にした協力です。
元オーバーウォッチ隊員のエムレは、未知の力に自由意思を侵食されながらフレイヤとともにタロンの影で活動し、グランド・メサから奪った強化血清をヴェンデッタへ届けました。本人の忠誠や意思を、通常の自発的加入と同じには扱えません。
日本では、ハシモト組の指導者シオンがヴェンデッタの後ろ盾を得ています。一方、ミズキはハシモト組からヨーカイへ送られた潜入者であり、タロンへ直接所属する人物としては描かれていません。2026年の対立は、企業、元隊員、地域犯罪組織まで巻き込む形へ広がっています。
ヴェンデッタ以前のタロンと何が変わったのかは、タロンの三つの統治モデルで比較しています。
また、日本でタロンの影響とハシモト組の支配が交差する地域は、カネザカ抗争の勢力図で確認できます。

現在地を「組織の未解決問題」で見る
| 組織・地域 | 現在確認できる動き | 残っている問い |
|---|---|---|
| 新生オーバーウォッチ | 仲間を再結集し、ヌルセクターとタロンへ対応 | 国際的な承認と過去の責任をどう扱うか |
| ヌルセクター | 世界侵攻後に撤退 | ラマットラと連れ去られたオムニックの行方 |
| 新生タロン | ヴェンデッタがタロンを掌握し、企業提携と新戦力を拡大 | 各支部、旧幹部、協力者をどの制度で統制するか |
| カネザカ | シオンが率いるハシモト組とヨーカイが対立し、ミズキが双方の内部情報へ接する | ヴェンデッタの支援と、シオン・ミズキの選択が地域支配をどう変えるか |
5つの時代をつないでいるのは、前の時代で解決されなかった統治問題です。オムニック・クライシス後の不信はヌルセクターへ残り、オーバーウォッチが秘密部門を監督できなかった問題は組織崩壊へ残り、タロンは過去の権力空白を新しい提携へ変えています。
現在地を理解するには、事件を個別に覚えるより、前の時代で残った問題が次の組織へどう引き継がれたかを見る必要があります。
次に読むなら
- オーバーウォッチ崩壊の制度的な転換点を追う:ブラックウォッチとヴェネツィア事件
- ヌルセクターの目的・支持・手段の変化を見る:ヌルセクターはなぜ抵抗組織から侵攻軍へ変わったのか
- タロン内部の支配構造を比較する:タロンの三つの統治モデル
- 日本で複数勢力が交差する構図を読む:カネザカ抗争の勢力図
個人の選択を深く知りたい場合は、ソルジャー76、リーパー、ラマットラ、ヴェンデッタのHero Loreへ進むと、同じ出来事が別の角度から見えてきます。
AUTHOR
この記事の執筆
Overwatchプレイ歴4年。本サイトの企画、診断ロジック実装、記事執筆、サイト運営を担当しています。
参考にした公式情報
本記事はBlizzard公式資料をもとに、事件の因果関係、組織構造、勢力間の関係が分かるようSugardが再構成・分析しています。公式に明示されていない分類・評価・因果は、確認できる事実と区別して記載しています。